ローコード開発
近年、注目を浴びているローコード開発は、極力ソースコード(プログラムロジック)を書くことを減らし、「グラフィカル・ユーザー・インターフェース(以下GUI)」を用いて、視覚的にシステム開発を行っていく手法です。
従来のシステム開発と比べて、あらかじめ用意されている部品などを組み合わせてシステムを開発できるため、短期間・低コストで効率よく開発することも可能です。
ローコード開発が注目されている理由
ビジネス環境の変化や企業が直面している課題を解決するために、ローコード開発が注目されています。
■DX(デジタルトランスフォーメーション)
従来のシステム化は、業務の効率化・省力化が主な目的でしたが、近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)に代表されるようにビジネスモデルの変革や、よりスピーディーなビジネスを推進するためのものに変化してきました。
ビジネスに直結するシステムは柔軟でスピーディーな対応を求められるため、SIベンダに発注してシステムを開発する形態ではなく社内での内製化で対応する企業も増えてきています。
このため、短期間・低コストで迅速にシステムを開発できるローコード開発ツールが活用されています。
■デジタル人材の不足
日本経済において「最大の課題」と言われて久しい少子高齢化ですが、2005年をピークに日本の人口は減少の一途をたどっています。これに比例して労働人口も減少しており、特にITの領域で世界に遅れをとっている日本においてはデジタル人材の不足が深刻な状況です。
いまやビジネスに直結するシステムを柔軟かつ迅速に開発・改善していくことが、企業の生命線となりつつある状況において、日本の企業は自前でのデジタル人材の確保や育成に力を入れています。
IT部門だけでなく非IT部門でもローコード開発ツールを活用したシステム開発がはじまっています。
■プログラミング教育の強化
デジタル人材の不足を解消するために、学校教育の場にもプログラミング教育が導入されています。
小学校から高校まで順次プログラミング教育が必修化され、大学入試にもプログラミング科目の採用が検討されています。
現在、このプログラミング教育を受けているのは生まれながらにしてスマートフォンやタブレットが身近にあるデジタルネイティブと呼ばれる世代です。
もともと素養のある彼らがプログラミング教育を受けることにより、社会人となる2030年前後には日本全体としてITリテラシーが飛躍的に向上することになり、誰もがシステムを開発できる時代となっているかもしれません。
先を見据えている企業は、来るべき時代の到来に備えローコード開発ツールを活用して組織基盤を強化しています。
ローコード開発のメリット・デメリット
ローコード開発には、メリットもありますがデメリットもあります。
開発するシステムの特性に応じて、従来のシステム開発とローコード開発のどちらを採用するか、検討するとよいでしょう。
ローコード開発のメリットとデメリット
メリット | デメリット |
---|---|
開発期間や開発費用の削減が可能 | 開発ツールの機能に制限される |
高度な専門知識が不要 | 開発ツールの特徴に応じて、向いているシステム・向いていないシステムがある |
エンジニアによる品質の差が小さい | 機能がブラックボックス化しやすい |
ローコード開発に役立つツール
当社では、下記の製品を提供し、ローコード開発の支援を行っています。
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PC上で行う様々な操作を「ソフトウェア・ロボット」として作成・記録します。
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