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キーパーソンに聞く
SI事業の取り組みと今後の戦略

SI事業を統括する末綱執行役員と奥山IT基盤構築本部長に聞きました。

SI事業の事業領域と特徴について教えてください。

末綱:SI事業のお客さまは、システム開発事業とは異なり大半が民間企業です。主な事業領域は、企業への基幹システムの導入とSIサービスで、多様な業務課題の解決に向けて、コンサルティングからソフトウェア開発も含めたITの導入、構築、運用までをトータルで提供するのが特徴です。基幹システム導入では、「SAP」「IFS」「Biz∫」といった各種ERPパッケージを活用した導入実績を数多く有していることが我々の強みです。このほか、卸・小売領域の業務システム開発やホテルソリューションの導入、インフラ基盤の構築なども行っています。近年はインフラ基盤のクラウド化の流れが加速しており、当社でも対応を強化しています。

SI事業におけるお客さまのニーズ、それに対するキーウェアの取り組みを教えてください。

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執行役員 SI事業担当
末綱 琢也

末綱:近年は、経済産業省が警告する「2025年の崖」に向けてデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が叫ばれており、その大前提として、まず既存の老朽化したシステムを刷新し、ERPを活用した基幹システムを導入したいというニーズが非常に高まっています。この状況をチャンスと捉え、我々が最も得意としている基幹システム導入案件を積極的に取り込み、プライム案件(最終顧客から直接受注する案件)を拡大していく方針です。製品メーカーやコンサルティング会社との連携に加え、今年、資本業務提携契約を締結した兼松エレクトロニクス株式会社やキヤノンマーケティングジャパン株式会社との協業により営業活動の裾野を広げ受注拡大につなげていく考えです。
また昨年、今後需要が見込まれる大規模案件に対応する組織としてIT基盤構築本部を設置しました。

IT基盤構築本部の事業内容や役割などについて教えてください。

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IT基盤構築本部長
奥山 雅文

奥山:当本部は、大型のプライム案件を中心にインフラ構築からアプリケーション開発、導入、保守までを一気通貫で行っています。株式会社NTTデータ・ビズインテグラルが提供する「Biz∫」を中心とした基幹システムの構築を強みにしており、自社開発の業務特化型テンプレートとしてITサービス業向けの「プロジェクト採算管理・役務購買統合テンプレートfor Biz∫」と「商社/販社向け貿易テンプレートfor Biz∫」を保有しています。いずれも多くの引き合いをいただいており、最近では大手IT企業や大手商社に導入していただきました。また、新たな取り組みとして、2つのテンプレートを自社のSIサービスとして導入するだけでなく、他社にライセンス販売することにも力を入れています。

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IT基盤構築本部長
奥山 雅文

今後の展開についてお聞かせください。

末綱:DX化の流れが加速する中、基幹システムの更改需要はさらに増えると見ています。現状ではSI事業の売上は当社グループ全体の約3割ですが、プライム案件の受注拡大をはかり、売上比率を高めていきます。そのために必要なのが、人材育成です。SI事業は、お客さまに寄り添い、どう課題を解決するかというコンサルティング部分が重要ですので、今まで開発を担当してきた人材のローテーションを進め、開発にもITコンサルティングにも強い人材を育てていきます。

※お客さまのニーズに合わせて、ハードウェアやソフトウェアを組み合わせて最適なシステムを構築するサービス。