研究・開発
海王星へ最接近
1989年8月25日午後5時8分、宇宙探査船ボイジャー2号からの信号が届けられました。44億キロのかなたから、4時間 6分かかってやってきた、宇宙からのメッセージです。この日、ボイジャーは海王星に接近しました。海王星への最接近で、12年に及ぶ、ボイジャーの惑星探査は、終わりを迎えました。
ボイジャー計画には、科学上だけでなく、技術上の大きな発見もあったといわれています。12年前(打ち上げ当時)の技術が送ってくる微弱で雑音ばかりの信号を、現代の技術は情報として解析できたのです。
また、技術そのものへの単純な驚きもありました。『ボイジャー2号が、12年間も故障なしに、よく働いているな』と科学者は驚いています。
ボイジャープロジェクト
当社は、ボイジャー計画〔アメリカ航空宇宙局(NASA)が計画した太陽系内の惑星探査プロジェクト〕に協力し、電波解析を担当しました。ボイジャー2号の電波出力は、20wであり、地球に到達する時には、1,000兆分の1mw程に衰弱します。最接近の際、この電波を受信できるのは、太平洋側だけでしたので、日本とオーストラリアにNASAから共同研究の話が持ち込まれ、 宇宙科学研究所を中心としたプロジェクトが結成されました。
このデータ解析ソフトの開発および解析業務は、極めて高い精度が要求されました。海王星の大気やリングの構造を調べるために、地球の年周歳差・自転変動・光のドップラー効果、さらには相対性理論なども考慮した解析が必要でした。
宇宙科学研究所は、この解析につき、国内の民間企業に協力を要請し、当社も参画いたしました。この未知の分野のシステム・プロジェクトにおいて、データ解析ソフト開発および解析業務を受注したのは当社だけでした。
当社にとって、この業務成功は新しくて大きな実績でしたし、開発の伴なう経験ノウハウは、デジタル信号処理技術・ 高精度軌道計算技術など、様々な技術成果を生み出しました。
